月替わりランチのワクワク感

阪急塚口駅北口から徒歩5分。静かな住宅街の中に、かわいらしい看板が立っています。
2024年1月にオープンしたお店で、今では近所の人にとって大切なランチスポットになっています。
お店の看板メニューは月替わりランチ。
取材に伺った7月のプレートランチは、豚トマトと豚ナスのフライが主役でした。
衣はサクサク、中はジューシー!一口かじると肉汁とトマトの酸味が広がり、
さっぱりした味わいです。
副菜にはズッキーニのオムレツ、しそ胡瓜の和え物、和風ポテトサラダ、
フレッシュなサラダが彩りよく並びます。
さらにふわふわ卵とわかめのスープがついて、体にしみわたるやさしい味。
満足感があり、栄養バランスもしっかり考えられています。
見た目も鮮やかで、テーブルに並んだ瞬間から心が躍ります。
人気の「せいろランチ」も外せません!
蒸したてのヘルシーなシュウマイと季節の野菜を3種類の特製タレで楽しめるセットです。
ピリ辛、さっぱり、香味と味の変化があって、最後まで飽きずに食べられます。
さらにプレートとせいろの両方が味わえるダブルランチもあり、ボリュームたっぷりで大満足!!!
お客さんからも「毎月メニューが変わるのが楽しみ」「同じものが出ないから何度でも行きたくなる」と大好評。
奥さんは「来るたびに新しい発見があるお店にしたいんです」と笑顔で話します。
ご主人の夢と奥さんの挑戦

お店の名前“Stay Hungry”は、ご主人がプライベートで率いているスノーボードチームの名前だそうです。
実はこのお店の始まりは、ご主人の「将来は飲食店をやりたい」という言葉でした。
しかし、ご主人は仕事とチーム活動で忙しく、
「とりあえず先に開店してほしい」と奥さんに任せたのです。
メニューやお店のコンセプトについて特にこだわりはなく、すべては奥さんに委ねられました。
奥さんは「最初はびっくりしましたが、せっかくなら私がやりたいお店にしたいと思いました」と笑います。
こうして2024年1月、Stay Hungry Kitchenは奥さん一人の手でスタートしました。
しかし、奥さんは2人のお子さんを育てるママ。
お店は自宅の一部でもあるため、朝は家事や子どもの世話をしながらそのまま仕込みを始めます。
家庭とお店の両方を両立している姿がカッコよくて印象的でした。
さらに次の月のメニューは必ず家族に試食してもらい、
ご主人やお子さんの「おいしい!」の一言を聞いてからメニューが決まります。
家庭のあたたかさとプロの工夫が合わさったランチは、こうして生まれているのです。
お客さんが来ると料理を出し、食後にはお茶を用意し、会計も一人でこなします。
奥さんは「混んでいると大変なこともありますが、家庭の味にひと工夫して、
毎日でも食べたくなるごはんを出したい」と話してくれました。
地域に愛される憩いの場所


取材の中で特に印象に残ったのは、奥さんが退店されるお客さんに必ず手を止めてドアまで行き、
笑顔で「ありがとうございました」と声をかけていたことです。
その姿にお客さんへの思いやりを感じました。
実際の口コミでも「入店した瞬間、明るい声で迎えられて気持ちがほぐれた」という声があります。
住宅街の一軒家を改装した店内は、木の温もりが感じられる落ち着いた雰囲気。
お昼の光がやさしく差し込み、料理の湯気と笑い声が重なって、居心地の良さを作り出しています。
特に女性のお客さんが多く、子連れの主婦やママ会のグループなどが訪れます。
子どもと一緒でも気軽に立ち寄れる雰囲気で、地域のコミュニティが自然に集まる場所になっています。
また、85歳の常連さんは「ここが一番落ち着く」とよく訪れるそうです。
お昼のピークが過ぎると、店内はゆったりとした時間に変わります。
食後にはお茶を飲んでおしゃべりしながら、
まるで自分の家にいるかのようにくつろげる空間がここにはあります。
これからの展望とメッセージ


奥さんは「無理せず、自分のペースで長く続けていきたい」と話します。
今は奥さん一人で切り盛りするお店ですが、
いつかご主人が一緒にキッチンに立つ日が来るかもしれません。
そんな未来を楽しみにしながら、今日もStay Hungry Kitchenには笑顔とやさしい時間が流れています。
「塚口に来ることがあれば、ぜひ立ち寄ってください。
手作りのごはんと温かな時間を用意してお待ちしています」
Information
Stay Hungry Kitchen
住所:兵庫県尼崎市塚口町1-30-10
営業時間:11:30〜15:00(L.O. 14:00) 水・木・金曜日営業(定休日:土・日・月・火曜日+不定休)
TEL:070-9033-0350
アクセス:阪急塚口駅北口より北に徒歩5分
URL https://www.instagram.com/zen_shige_zen?igsh=MW95Nnk2Z2pwYW00
文章・写真:関西学院大学経済学部栗研究室

私たち関西学院大学経済学部栗田研究室は「これまで尼崎を支えてきた地元のお店や人々の魅力を伝えるとともに、未だ『苦い』印象をもたれることのある尼崎のイメージを今まで以上に親しみやすく、『甘い』ものへと変えていく」という想いでこの「甘尼」の活動を行っています。
詳しい活動紹介はホームページから→https://kurikuriresearch.wixsite.com/website

